都心部にある塾の先生方とお会いすると、中学受験が熱い!という話を聞きます。しかし足立区ではそれほど盛り上がってないような。。。
当塾は中高生がほとんどなので知らないだけ?
ということで「足立区で中学受験するのって不利なのか?」を調べてみました。
中学受験する生徒が多いか少ないか
まず足立区は中学受験する生徒が多いのでしょうか、少ないのでしょうか?
目安として23区の「私立中学進学者数」から進学率を確認します。
令和元年度公立学校統計調査報告書【公立学校卒業者(平成30年度)の進路状況調査編】より
23区の平均データから。
平成30年度に小学校を卒業した生徒は94,580人。そのうち私立中学へ進学した生徒は16,953人。
つまり私立中学への進学率は約18%です。
同じく平成30年度の足立区の小学校を卒業した生徒は5284人。 私立中学へ進学した生徒は638人。
私立中学進学率は約12%でした。
全国平均 約18%
足立区 約12%
23区平均に比べるとかなり低くなりますね。。。ついでに他の区の状況も調べてみました。
荒川区
小学校を卒業した生徒は1421人。そのうち私立中学へ進学した生徒は322人。
私立中学進学率は約23%。
台東区
小学校を卒業した生徒は1157人。そのうち私立中学へ進学した生徒は342人。
私立中学進学率は約30%。
まとめると、
全国平均 約18%
足立区 約12%
荒川区 約23%
台東区 約30%
足立区は中学受験に不利か?
データのように私立中学の進学率は都心に近づくほど高くなります。
いろいろな要因があると思いますが、まず通学できる範囲に私立中学が多くあることでしょう。台東区・文京区を始め、都心部には多くの私立中学があります。足立区には足立学園しかないのが残念です。
進学率が高いということは中学受験のニーズがあるということです。
その地域には中学受験に特化した良い塾があるはずです。 中学受験には有利でしょう。
保護者・生徒の意識も高く、中学受験に向けた周囲の環境も良いと思われます。
つまり、足立区は中学受験には不利な地域かもしれません。
解決策
ではどうしたらよいのか?解決策を考えてみました。
解決策① 他の区へ引っ越す
いきなりハードルが高いですが、学校目当てで引っ越す方はいるそうです。
江戸川区のある人気公立中学校では、新学期前になると周囲の物件は空きが無くなるとか。
ちなみに23区で一番進学率が高いのは文京区。小学校を卒業した生徒は1346人。そのうち私立中学へ進学した生徒は544人。
私立中学進学率は驚異の約40%!
解決策② 近隣の進学率の高い小学校に入学する
引っ越しは難しくても、これなら可能な方もいるのではないでしょうか?
足立区は学校選択制度があるので、学区域以外の学校も選ぶことができます。
平成30年度から「住所地の学区域の学校」又は「学区域に隣接する学校」のみです。詳しくは足立区のウェブサイトでご確認ください。
例えば当塾(わせスタ)がある西新井周辺の小学校で「学区外中学進学率」を調べてみました。
例えば関原小学校に通っている生徒は7中の学区域になる可能性が高いですが、あえて他の学区にある中学へ進学した率です。
単純に引っ越しした可能性もありますが低いと思うので、「区外中学進学率=中学受験した」と考えてよいと思います。目安になるはずです。
足立区の資料を元に集計しています。

対象の小学校は、栗原小・栗原北小・亀田小・梅島小・関原小。数字は区外中学進学率(%)です。
29年度の栗原小は40%と高いですね。クラスの半分近くが中学受験したようです。
グラフにすると以下のような感じです。

梅島小は中学受験が盛んと聞きますが、最近は下降気味。
栗原小と亀田小の伸びがすごいのは、西新井駅前の再開発の影響でしょう。
西新井駅周辺に限ると、足立区でも中学受験率は高いようです。
最後に、保護者が希望しても中学受験するかどうかは分かりません。生徒本人の意思もあります。
しかしながら友達に影響されて中学受験をする生徒は多いです。可能性を広げるという点では小学校選びも意味はあるのかな、と思います。ご参考までに!